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福丸劇場【第10話】
福丸との散歩 中編
▲悪ガキ盛りだった頃の福丸
だんだんと散歩も苦ではなくなってきた福丸。
と、言いますか、意外に行きたがりだした福丸。
この頃の散歩時間は、朝晩各20分位だったはずです。
そこから、だんだん時間を延ばして、現在は1回40分です。
ここら辺から12月中旬までの5ヶ月位(?)ですか、もう悲惨でしたね。
福丸に引きずられながら行っていた散歩
福丸は行きたがるんですが、店長が嫌になっているんですよ。
もう、散歩の時に福丸がバカみたいにはしゃぎまわっていて。
福丸も成長し、だんだんと力をつけてきだした頃です。
体重もどんどん増えてきだして…。
手に負えなくなった福丸との散歩は、もはや罰ゲームか何かかと思えました。
道ゆく人々によく言われたのが
人 々「大丈夫ですか?」
人 々「大変そうですね…」
です。
▲行きつけの公園での福丸
堤防から落とされかかった思い出
これも最悪な思い出ですね。
涼しいからと川沿いに連れて行ってやったときです。
店長は堤防に腰掛け、福丸にも
店 長「ちょっと休むか、福こっちに来い。 しかし、平和じゃないか…(当時は仕事が疲れていた頃)」
と、店長の隣に立ち、水面をジロジロと見ていた福丸でしたが、水面を魚が跳ねた時です。
魚(川)に向かっていきなりジャンプした福丸。
福丸の予想しなかった行動に、一瞬で体ごと持っていかれましたね。
注)店長の左手首には福丸のリードが通っています。
何とか右手で堤防の上をつかみ、体は堤防からぶら下がっている状態です。
福丸はというと、堤防の斜面に必死でしがみついています。
この時は、まだ福丸が30kg位でしたから左手だけで引き上げれたんですけど、現体重の41kgだったら一緒に川に落ちていたと思います。
この犬は遠近感がないのかと思いました。
▲問題の堤防で魚の存在をチェックする福丸
危機感を抱き出した福丸との散歩
秋冬は木の葉が目の前で舞うといきなり飛びかかり、はずみで車道に飛び出しそうになったりとか。
通行人や自転車に飛びかかりそうになったり。
他所様の家に不法侵入したがるのを未然に防ぐ。
何ヶ月かこんな感じでしたね。
幸い、全て未然に防いでいたのですが...。
この頃は本当に本当に散歩が嫌でしたね、重度のストレスになって。
店 長「散歩嫌いだった頃の福丸に戻って欲しい…」
このままじゃ散歩を続けるのは無理だなと。
憂鬱な散歩に転機が訪れる
そんな時です。
憂鬱な気分で散歩をしていると、車道の向こう側の歩道に真っ白な大型犬が散歩していました。
大型犬の飼い主さんに誰かが話しかけ立ち話を始めると、何とその大型犬はチョコンと座ってそのまま待機しています。
店 長「……。(真っ白な大型犬に感心している)」
一方、我が福丸は狂ったようにマンホールを舐め回しています。
店 長「鉄分が足りていないんだろうか?」
とは思わなかったんですけど、福丸を見ながら
店 長「(向こうの大型犬と比べて)えらい違う…」
福丸の前にしゃがんで頭を撫でながら、
店 長「福…。マンホール舐めるのはやめろ」
ヘラヘラしながら店長を見る福丸。
店 長「福、落ち着け。 座れ」
期待せずに言ってみたら、予想外に座った福丸。
店 長「お前、座れるのか?」
福 丸「実は...」
考えてみたら、餌をやる前にいつも「座れ、待て」をやらせていましたからね。
店 長「福、待て」
と、言うとそのままジッと待つ福丸。
この時は、福丸が天才犬に思えました。
ここからですね、ちゃんと散歩でも躾けをしようと思ったのは。
▲今では座って信号を待つ福丸